こんにちは
ただいま、ネパールは灯りのお祭り(ティハール)が行われています。
このティハールというお祭り、大変ユニークなので、みなさんに紹介したいと思います。
ティハールはお金と富の神様(ラクシュミ)を祀るお祭りで、5日間祝われます。
とってもユニークなのが、5日間で祀るものがそれぞれ違います。
今日は1日~3日目までのお祭りの様子を紹介します。
1日目: カラスの日
なんと最初の日は、「カラスの日」です。
カラスはあの世(死の国)の使いと考えられています。
この日、自分たちが食事を取る前に、まずカラスにお供えをし祈りを捧げます。
屋根の上に食べ物を置いて、カラスに食べ物をおそなえし、カラスが食べたあとで食事をとります。
葉っぱのお皿にお供えされた食べ物を食べるカラスさんです。
日本で言うと、「本当にそんなことしてるのか!?」と思われるかもしれませんが、本当にみんなしているのです。カラスはこの日食べ物をたくさんもらって、幸せな1日を過ごします。
2日目: 犬の日
さて、2番目の日は、「犬の日」です。
犬はネパールでは神様として大切にされています。
犬は、家の守り神であり、あの世に行く最後までお供できるのも、犬であると信じられています。
それだけ犬は人間と近いところにいます。
この日、犬たちは額にティカという赤い粉をつけられ、首から花のマラ(お花でできた首飾り)を飾ります。
これも本当なんです!
証拠写真(笑)です。
軍隊の訓練犬もこの日は額にティカ(赤い粉)をつけ、首にお花の首飾りをしています。
なんとこの行事、野良犬も例外ではありません。
いつもは自由に町を歩いている野良犬もみんなから赤い粉をつけられ、首飾りをされ、お祈りを捧げられます。
そしておいしいごはんを犬におそなえします。
大好きなお肉とごはんのコンビネーション!
食べている姿は幸せそのもの!
なんで赤い粉を全身つけられたかは、理解していないと思いますが・・・。
3日目: 牝牛さんとラクシム(神様)の日
3日目、朝は牝牛さんを祀ります。
牛はヒンズー教ではもっとも神聖な動物であり、富の象徴と考えられています。
また、牛乳をだす牝牛さんはネパールの生活からきっても切り離せません。
牝牛さんにもティカをつけ、おいしいごはんをたっぷりあげます。
牝牛さんもきっと
『モーよくわからんけど、うまいーーー』
とごはんを楽しんでいるのでしょう。
この日朝から牝牛さんはひっぱりだこ。お祈りを捧げるため、すべての家の人が牝牛を探します。
牝牛はいつもはのんびりと草をたべ、放牧したりしているのですが、この日だけは別です。
この日牝牛さんの人気度は急上昇。
牝牛さんを貸し出すなんていう飼い主さんもいるそうです。
夜はラクシミという神様(お金の神様)を祀ります。
人々は家をきれいに掃除して、家中に灯りをともし、祈りを捧げます。
この日、ネパールは灯りに包まれます。
オイルランプをいたるところに飾るこのお祭り。
なぜこのような祝い方をするかといいますと・・・。
その昔、王様が自分の死期が近いと告げられ、どうしたら長寿になれるかをシャーマンに問います。
シャーマンは、ラクシュミの日にベッドの周り、宮殿をオイルランプでともすように王様に伝えたといわれています。
王様は言われたとおり、オイルランプをいたるところに灯し、女神ラクシュミが彼の願いを聞き入れ、悪魔に彼の命をとらないよう、説得したそうです。
この王様はその後17年間生き、この伝説がティハールの灯りのお祭りとしていまも受け継がれています。
奥が深すぎるネパールの文化。
今日は3日目までのお祭りまでで終わります。
明日また4日目のお祭りについて書きます!
写真参照: BBC News
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